「Storm」で作られたボットネットが切り売りされるとの報告――コマンド・トラフィックを暗号化する亜種の存在も明らかに

 米国セキュアワークスは10月16日、きわめて悪質で撲滅の難しいトロイの木馬「Storm」を操るハッカーらが、このマルウェアによって作られたボットネットの切り分け作業を行っていると発表した。目的は、支配下に置かれたコンピュータをスパムやDoS攻撃を仕掛けるグループに「売り渡す」ことだという。

Windows Updateのファイル転送を悪用する新手のハッキング手法が登場――ファイアウォールを迂回してマルウェアをアップデート

 米国Symantecの研究者が5月10日、MicrosoftのWindows Updateサービスのファイル転送コンポーネント「Background Intelligent Transfer Service(BITS)」を悪用して、ファイアウォールを越えて悪意のあるコードをダウンロードさせるハッキング手法が使われていることを報告した。

不正コードを世界にまき散らすホスティング会社5社が判明――ウイルスに感染したWebサイトのほとんどをホスティング

 悪意のあるダウンロード・ソフトウェアを特定する活動に取り組む「StopBadware.org」は5月4日、コンピュータ・ウイルスに感染した数多くのWebサイトをホスティングするプロバイダー5社を名指しで公表。インターネット・ユーザーが危険にさらされていると警告を発した。

ウイルス:スカイプのメッセージ機能を悪用する新種強力ワーム

 米Websenseは22日(米国時間)、昨年後半から猛威をふるっているワーム「Warezov」(別名Stration)に、IP電話ソフトのスカイプを利用して拡散する新種を確認したと発表した。メッセージ機能を使って、ユーザーのコンピューターにトロイの木馬を仕込もうとするという。同社はユーザーに注意を呼びかけている。

マルウェア対策業界は信用できるか

はじめに:今や、インターネット・セキュリティは一大産業である。主としてMicrosoft WindowsとOfficeが持つ脆弱性がこの業界を膨張させ、今も膨張させ続けている。その結果、McAfeeやSymantecなど十数社が年間数百億ドル規模の市場を巡って競い合う現状がある。安全を扱う組織には、従来、警察・消防・救急などがあり、彼ら緊急対応チームは高い倫理性と高潔性を備えている。もちろん、かごの中に腐ったリンゴが混ざっていることはままある。しかし、概して言えば、彼らは申し分なく誠実であり信頼に値する。では、今日のコンピュータ・セキュリティ業界も同様に高く評価できるだろうか。私には、とてもそうは思えないのだ。