新型「地球シミュレータ」が世界1位の実行効率を達成

 NECは2009年6月4日、海洋研究開発機構に納入して、3月に稼働開始した新型スーパーコンピュータ「地球シミュレータシステム」が、LINPACKベンチマークで122.4 TFLOPSの性能と、実行効率93.38%を記録したと発表した。昨年11月発表の世界スパコンランキング「TOP500」最新版では、日本で1位、世界で16位に相当。また、実行効率では世界1位となる。

JAXAの新スパコンが本格稼働、国内トップの実行性能110.6TFLOPSを達成

 富士通は2009年4月2日、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から受注した新スーパーコンピュータの構築が終了し、4月1日から本格稼働を開始したと発表した。LINPACKベンチマークでは実行性能110.6TFLOPSを達成し、スパコンの世界ランキング「TOP500」(2008年11月現在)で国内1位、世界17位にあたる。

クレイ・ジャパン、インテルCPU搭載の“パーソナル”スーパーコンピュータ

 クレイ・ジャパン・インク(本社:東京都千代田区)は、企業部門単位や小規模企業で導入できる“パーソナル”スーパーコンピュータ「CRAY CX-1」を2008年10月中旬以降発売する。同社で初めてインテルCPUを採用した。価格は、基本構成4ノード(クアッドコアXeon×8基、32GBメモリ、120GB HDD×4基)で約350万円からの予定。OSには、Windows HPC Server 2008またはLinuxが利用できる。

学術・教育環境での利用に適したRocksクラスタ

 クラスタコンピューティングは、学術・教育環境で実施される研究において重要な役割を担っている。使える予算やハードウェアは研究者ごとに異なるため、多くの場合、小規模でも有効かつ大規模クラスタにも拡張できるクラスタリングソリューションを探す必要がある。また研究者は通常、助成金を最大限に活用するために、自らのニーズを満たすオープンソースのソリューションを求めている。望ましい機能が一部欠けてはいるが、Rocksクラスタは、コンピューティングクラスタの構築に最適なオープンソースソリューションの1つといえる。

日立、東大学情報基盤センターからLinuxベースのスパコン受注

 日立製作所は2008年1月8日、東京大学情報基盤センターから、Linuxプラットフォームを採用したスーパーコンピューター・システムを受注したと発表した。952ノードのクアッドコアOpteron搭載サーバで構成し、理論上の最大ピーク性能は140TFLOPSと国内最高(2007年11月現在)になるという。6月に稼働予定。

企業コンピューティング15領域のテクノロジー・トレンド予測[後編]

空飛ぶ自動車、考える機械、部屋を掃除する子供たち──こうしたたぐいのものであっても、今はともかく、現実のものとなる日が来るかもしれない。だが、本稿で提示するのは、このようなあてずっぽうの占いではない。企業コンピューティングの15領域に関して、今日のテクノロジーをベースとして「次に来るテクノロジー」の予測を示す。なかには外れるものもあるだろうが、企業コンピューティングの未来像を考えるうえで、議論を深める一助になればと願っている。

スパコン番付:ベスト10に日本勢なし インドが初登場

 米テネシー大学などは11月12日(現地時間)、世界のスーパーコンピューター番付「トップ500」の最新版を発表した。首位は米IBM製でローレンス・リバモア国立研究所にある「BlueGene/L」(演算回数は毎秒478兆2000億回)で、04年11月から3年にわたって王座を守っている。日本勢は東京工業大学の「TSUBAME」(同56兆4300億回)の16位(前回14位)が最高で、ベスト10に食い込めなかった。

NEC、世界最高速のベクトルスーパーコンピュータ

 NECは10月25日、世界初の単一コアあたり102.4ギガフロップスを実現した新開発CPUの搭載などにより、最大ベクトル性能が839テラフロップスとなる、ベクトル型としては世界最高速のスーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-9」を発売した。価格はレンタルで月額298万円から。今後3年間で700システムの販売を見込む。

富士通、九大からLinuxクラスタによるスーパーコンピュータを受注

 富士通は2007年3月14日、九州大学情報基盤センター(所在地:福岡市)からLinuxクラスタで構成されるスーパーコンピュータシステムを受注したと発表した。総演算性能は31.5テラフロップス(TFLOPS)で、国内7カ所の全国共同利用情報基盤センターの中で最高性能になるという。6月に稼動する予定。