オープンソースのゲームエンジン「Godot Engine 2.1」が公開、アセット共有プラットフォームが加わる

 Godot Engine開発チームは8月9日、オープンソースのゲームエンジン「Godot Engine 2.1」を公開した。使い勝手やEditorのユーザーインターフェイスに関連したさまざまな機能が強化・追加されている。

 Godot EngineはWindowsおよびMac OS X、Linux、Android、iOS、HTML5など向けのゲームを開発できる2D/3Dゲームエンジン。エンジンのほかゲーム開発に必要なツールセットも提供され、各種ツールはWindowsおよびMac OS X、Linuxで動作する。ライセンスはMIT License。

 Godot Engine 2.1は2月に公開された2.0に続く最新安定版で、使い勝手とエディタインターフェイスの改善にフォーカスした。特に使い勝手については、「最も簡単に利用できるゲーム開発環境」を目指して継続的に行ってきた改善を完成させたとしている。

 ユーザー間でアセットを共有できるプラットフォーム「Asset Library」を導入した。アセット、スクリプト、アドオンなどをオンラインで共有できるもので、2.1では基本的な機能を提供する。アセットの提出と管理のためのWebフロントエンドも開発中で、こちらは間もなく正式発表になるという。アセットパイプラインも強化し、外部で変更のあったアセットの自動インポートの強制、ディスクで変更されたアセットの自動読み込みなどが加わった。3Dシーンのインポートも改善した。

 また、エディタをプラグインで拡張するための「EditorPlugin API」も加わった。ライブでのスクリプト再読み込みが可能となり、コードの変更や修正を行った後でスクリプトを保存すると起動中でも更新してくれるようになった。外部デバイス上でゲームを動かしている場合は、「Deploy with Remote Debug」を選択すると外部スクリプト再読み込みを行うという。リモートメニューもクリーンになり、オプションの利用が簡便化されるという。ドラッグ&ドロップによる操作にも対応し、ファイルシステムドック、シーンツリーなどでコンテキストメニューをサポートした。

 「ダイナミックフォント」として、すでに対応しているUnicodeに加えて、TTFまたはOTF形式のフォントファイルをプロジェクトに入れて、直接ゲームで利用できるようになった。フォントのフォールバックにも対応した。EditorのUIの国際化も進め、イタリア語、韓国語、スペイン語などが完全サポートされた。

 Editorのビジュアルもカスタマイズ可能になり、フォントのスタイルや大きさを変更できるほか、カスタムのテーマも作成できるようになった。上記のAsset Libraryでほかのユーザーが作ったテーマを共有できるようにもしていくという。ユーザーからの要求が多かったというEditor設定からキーバインディングのカスタマイズも可能になった。これまでデフォルトのバインディングがない機能もカスタマイズ対象に含まれている。

 プロファイラとフレームプロファイラも強化され、デバッガで起動中のゲームのシーンやノードの値を確認できる「Remote Inspector」なども加わった。このほかアニメーション関連やHiDPI/Retina対応など、さまざまな強化や改善が加わっている。

 Godot Engine 2.1はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Godot
https://godotengine.org/