「Firefox 48」リリース、Rustで実装されたコンポーネントを初めて導入

 Mozillaは8月2日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox 48」を公開した。Mozillaが開発するプログラミング言語「Rust」で書かれたコードが初めて組み込まれたほか、マルチプロセス化に向けた分離も一部で有効となっている。

 Firefox 48は、6月初めに公開された「Firefox 47」に続く最新版。新たにMozillaのRustで書き直したメディアパーサーが組み込まれている。FirefoxにRustのコードが入るのは今回が初。

 また、UIとWebページの実行プロセスを分離した。e10s(Electrolysis)というプロジェクトで開発が進んでいる機能で、分離により性能と安全性を強化できるという。まずは一部ユーザーのみ有効化されており、将来、フィードバックを見ながら拡大していく。

 セキュリティ面の改善としてはダウンロード保護を強化し、安全ではないソフトウェアや望ましくないものに警告を表示するようになった。アドオンではMozillaによる検証・署名のないものは読み込みができなくなった。

 WebRTCも強化し、GNU/LinuxとMac OS Xで全二重化通信をサポート、ICEの再スタートと更新、Delay-agnostic AECの有効化などが加わった。一部のBluetoothヘッドセットとの組み合わせで発生する不具合も修正されている。

 Linux向けではこのほか、グラフィックライブラリのSkiaに対応。Canvasを使った描画性能が最大3倍高速になるとしている。Mac版ではOS X 10.6/10.7/10.8のサポートが終了となった。

 Android版では、Firefoxの標準ブラウザ設定が簡単になった。設定画面で通知を管理できるようになり、よく訪問するサイトをホーム画面に追加することを促すようになった。

 このほか、同期やメディア関連で機能が強化された一方で、Android 2.3(Gingerbread)のサポートは終了となった。

FIrefhox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/