オープンソースのクラスタリソース管理「Apache Mesos 1.0」が公開

 非営利団体Apache Software Foundation(ASF)は7月27日(米国時間)、クラスタリソース管理プラットフォーム「Apache Mesos 1.0」の公開を発表した。HTTP APIの導入などの新機能のほか、Windowsサポートもベータとして加わった。

 Apache Mesosはクラウド上で分散化されたアプリケーションを動かすためのクラスタ管理ソフトウェア。CPU、メモリ、ストレージなどのリソースをマシンから分離することで、単一のリソースプールのようにデータセンターをプログラムできるとしている。クラスタリソース管理のほか、コンテナオーケストレーション、分散OSカーネルの機能も備える。

 元々はカリフォルニア大学バークレー校でクラスタとビックデータを管理する新しい方法として開発されたもので、2010年にASFのインキュベーションプロジェクトとなり、3年後の2013年にトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格した。Twitter、Netflixなど多数の導入事例を持つ。

 Mesos 1.0では新たにHTTP APIが導入した。メリットとして、開発者はHTTP経由で任意の言語でフレームワークを作成できるほか、ファイアウォールの内側やコンテナ内で容易にMesosフレームワークを動かすことができるという。

 コンテナ化を統一するフレームワークを導入、Docker、CoreOSのrkt、Open Container Initiativeのappcなどのコンテナをデーモンやエンジンに依存せずに起動できるという。

 APIエンドポイントの多くに認証機構を導入し、またユーザーごとに権限を細かく制御できるようになった。このほか、CoreOSのCNI(Container Network Interface)仕様の実装やGPUのサポートも加わっている。

 また、ベータ機能としてWindows上でMesosを動かせるWindowsサポートが導入された。開発チームによると、年内にフルサポートを実現する予定という。

 Apache Mesos 1.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache Mesos
http://mesos.apache.org/