Firefox 47がリリース、Googleによる動画DRM「Widevine CDM」に対応

 Mozillaは6月7日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox」の最新版「Firefox 47」をリリースした。複数の端末間におけるタブの共有機能をさらに効率化したほか、動画関連の強化も加わった。WindowsおよびMac OS X、Linux向けデスクトップ版のほか、Android版も同時にリリースされている。

 Firefox 47は、4月末に公開された「Firefox 46」に続く最新版となる。大きな変更点として、まずFirefox Accountsを利用した複数の異なる端末間での設定共有機能で、スマートフォンや他の端末で開いたタブの一覧にサイドバーからアクセスや検索が行えるようになった。

 また、動画関連の機能も強化された。Windows版およびMac OS X版では、GoogleがChromeにバンドルしているコンテンツ保護技術「Widevine CDM」のサポートが加わった。これにより、著作権保護された動画コンテンツをストリーミング再生できるようになる。また、VP9動画コーデックのサポートも加わった。さらにFlashプラグインがインストールされていない場合でも、HTML5のvideo機能を利用してYouTube動画を再生できるようになった。

 バージョン40で非推奨となっていたJavaScriptライブラリ「FUEL(Firefox User Extension Library)」は本バージョンで削除された。これによりFUELベースのアドオンは機能しなくなる。Click to Activateプラグインのホワイトリストも削除されている。

 開発者向け機能としてはService WorkersおよびPush API向けデバッグ機能の強化、Storage Inspectorのフィルタリングなどが加わった。また、フォントインスペクタはデフォルトで無効化された。JavaScript関連では、新たにECMAScript 2017(ES8)で議論されているObject.values()およびObject.entries()メソッドが実装された。CSSでも::backdrop類似要素のサポートが加わるなどの強化が加わっている。

 Android版では、URLバーにアイコン(favicon)が表示されなくなった。アイコン画像をコピーしてユーザーにあたかも正当なサイトと見せかけることに対する対策としている。また、Webフォントの表示/非表示を設定できるようになった。これによってモバイルデータ通信料を削減できるとしている。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/