「GNU Make 4.2」リリース、$(.SHELLSTATUS)変数やファイルからの読み込み機能などが追加される

 GNU Projectは5月22日、ビルド自動化ツール「GNU Make 4.2」を公開した。

 GNU Makeはソースファイルからの実行ファイルなどの生成をコントロールするツール。ソースファイルの変更をチェックして更新すべきファイルを判別し、必要なファイルに対してのみ処理を実行できるのが特徴。UNIX/LinuxのほかWindowsなどさまざまなプラットフォームで利用でき、多くのフリーソフトウェア/オープンソースソフトウェアのビルドに利用されている。

 GNU Make 4.2は2013年10月に初公開されたGNU Make 4系の最新版となる。新しい変数$(.SHELLSTATUS)を導入した。また$(file …)関数では新たに$(file <FILE)というシンタックスでファイルからの読み込みが可能となった。

 エラーや警告が発生した場合に表示される行番号表示も改善されたほか、並列コンパイルを行うための「jobserver」にアクセスするためのインターフェイスが安定扱いとなった。なお、後方互換性がない変更として、「–jobserver-fds」コマンドラインオプションが「–jobserver-auth」に名称変更されたことを警告している。また、jobsever有効時でもMAKEFLAGS経由で並列処理にアクセスできるようになった。

 VMS固有の変更として、Perlテストハーネスがきちんと機能するようになった。また、UNIX終了ステータスコードのVMS終了ステータスコードへの変換をフルサポートした。

 GNU MakeはFTPサーバーよりダウンロードできる。

GNU Make
https://www.gnu.org/software/make/