データ圧縮プログラム「GNU Gzip 1.7」リリース

 フリーのデータ圧縮プログラムGNU gzipの開発チームは3月28日、最新版「GNU gzip-1.7」のリリースを発表した。「–synchronous」などの新オプションが加わったいっぽう、GZIP環境変数によるオプション指定は非推奨となった。

 GNU gzipはGNUプロジェクトによって開発が進められている、C言語で作成されたデータ圧縮プログラム。compressのLZWアルゴリズムに関連した特許問題があったことから、その代替として開発された。代替となるだけでなく、compressよりも圧縮率に優れるという。

 GNU gzip-1.7は、2013年6月に公開されたバージョン1.6に続く最新版となる。この間、4人の開発者から合計で60のコミットがあったという。

 新機能として、「–synchronous」オプションが追加された。ファイルの内容を同期するfsyncやそれに類似した機能を利用して出力データをストレージデバイスに転送する。このオプションはクラッシュに備える安全対策となる一方で、gzipの性能に支障が出ると注意している。

 また、「–rsyncable」オプションも導入した。全モードで利用でき、圧縮時のみに影響するオプションで、rsyncを効率よく利用するために出力ファイルを修正しやすくする。

 これらに加え、多数のバグも修正された。また、GZIP環境変数を利用したオプション設定が非推奨となり、使用時には警告するようになった。また、危険なオプションやオペランドがGZIP環境変数で指定されていた場合はそれらを拒否するという。

GNU gzip
http://www.gnu.org/software/gzip/