PostgreSQLベースの分散データベース「CitusDB」がオープンソースに

 米Citusdataは3月24日、PostgreSQLを土台とする分散データベース「CitusDB」をオープンソースにすることを発表した。PostgreSQLを拡張することでSQLのスケールアウトを行うことを目的に開発したもので、同日最新版も公開している。

 CitusDBは、スケールアウトするリレーショナルデータベースを目指して2012年にスタートしたプロジェクト。PostgresSQLをベースに、シームレスなシャーディングとテーブルの複製、高い可用性の実現、クラスタ構成のマシン間のSQLクエリ並列化などの開発を進めた。マルチ関係モデルを利用した分散クエリプランナーを採用している。

 広域負荷分散(CDN)サービスのCloudFlareをはじめ、複数の企業がCitusDBを採用している。たとえばCloudFlareでは、400万以上の顧客のWebサイトからの100TB以上のデータに対してリアルタイム分析を行うのに利用しているという。

 CitusはPostgreSQLを土台とすることから、多くのユーザーがCitusもオープンだと思い込んでいたという。Citusdataは顧客や助言者などと対話をした後、オープンソース化してコードを公開することにしたと説明している。

 同日発表した最新版「Citus 5.0」では、リアルタイムのワークロード向けにシームレスにPostgreSQLのスケールアウトが可能になったと報告している。また、PostgreSQL拡張APIを全面利用するため、PostgreSQLの新機能を利用でき、既存のPostgreSQLドライバー、ツールも利用できるという。「土台のデータベースをフォークしない初めての分散型データベース」としている。

米Citusdata
https://www.citusdata.com/