MACアドレスランダム化が加わった「NetworkManager 1.2」

 Linux向けネットワーク設定管理ソフトウェア「NetworkManager」の開発チームは12月19日、最新のメジャーリリースとなる「NetworkManager 1.2」をリリースした。MACアドレスのランダム化などの機能が加わっている。

 NetworkManagerはLinuxで無線/有線LAN、Bond、Bridge、3G無線通信、Bluetoothなどさまざまなネットワークをシンプルに設定管理するためのソフトウェア。FedoraやUbuntu、SUSE、DebianなどさまざまなLinuxディストリビューションで利用されている。ユーザーインターフェイスとディトリビューションに依存しない機能を持ち、C/C++やPythonなどでネットワーク対応のアプリケーションを容易に構築できる。

 NetworkManagerは2014年12月に初の正式版(NetworkManager 1.0)がリリースされており、本リリースはそれに続くメジャーリリースとなる。新たに無線LANアクセスポイントスキャンにランダムなMACアドレスを利用できるオプションが加わった(デフォルトでは無効化)。wifi.mac-address-randomizationプロパティで制御できる。無線LANスキャンはwpa_supplicantのアクセスポイントリストを利用する。

 また、DNSレゾルバ設定のresolv.conf管理をランタイムで変更できるようになった。無線LANの省電力モードのサポート、監査サブシステムでのイベントロギングのサポートなども加わっている。VPN関連では複数のVPN接続を同時にサポートするようになり、VPNプラグインも最新のものになった。libnmライブラリでVPNサービス定義にアクセスできるAPIが加わった。

 ほかのネットワーク管理ツールとの相互運用性も改善されたほか、LXCやDockerなど名前空間ベースのコンテナの接続性管理もサポートする。コマンドラインクライアントも強化し、デバイスとプロパティのソート、カラー出力などが可能になった。gioのネイティブD-Busサポートによりdbus-glibが不要になるなど、外部ライブラリへの依存も減っている。

NetworkManager
https://wiki.gnome.org/Projects/NetworkManager