KDE、デスクトップ環境「Plasma 5.5」をリリース

 The KDE Communityは12月8日、デスクトップソフトウェア「Plasma 5.5」をリリースした。Waylandのサポートを拡大したほか、デフォルトフォントの変更などデザインも改善されている。

 2014年7月に登場したバージョン5系の最新版。8月末にリリースした5.4から4か月の開発期間を経てのリリースとなる。

 GTK+2/GTK+3アプリケーション向けのテーマ「Breeze Plasma」をアップデートし、一貫性を持たせた。Breezeアイコンでは新しいアイコンが加わり、既存のアイコンも強化することで視覚デザインを改善するという。Plasma Widget Explorerでは2カラムビューがサポートされた。

 バージョン5.4で技術プレビューとして提供されていたディスプレイサーバーWaylandへの対応も進め、ウィンドウの移動やリサイズといった基本的なWaylandセッションが提供されるようになった。ただし開発チームはWaylandはまだX11を置き換えるものではないとしており、早期アダプタ向けの機能と位置付けている。

 Application Launcher(「Kickoff」)でも機能を拡張、これまでApplication Menu(「Kicker」)でのみ提供してきた機能をデフォルトにした。コンテキストメニューが強化され、アプリケーションで最近開いたドキュメントの一覧を表示したり、メニューエントリーを編集したり、Task Managerまたはデスクトップパネルにアプリケーションを追加できるようになる。

 ビジュアル面ではKDE Visual Design Groupの支援を元に、ソフトウェアインストーラーの利用勝手を改善する最新のデザインを導入した。デフォルトのフォントは「Noto」になった。

 どのアクティビティが起動中かなどを把握できる「Activity Pager」アプレットや、ディスクの使用状況を測定できる「Disk Quota」といった新たなアプレットも多数導入されたほか、「User Switcher」や「Color Picker」といった既存アプレットの強化も行われている。KWinでOpenGL ESの切り替えも復活した。

The KDE Community
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