データ管理フレームワーク「Apache Calcite 1.5」公開、TLPとなって初のリリース

 動的なデータ管理フレームワーク「Apache Calcite」開発チームは11月10日、最新版となる「Apache Calcite 1.5」をリリースした。Apache Software Foundationのトップレベルプロジェクト(TLP)となって初のリリースとなり、多数の機能が強化された。

 Apache Calcite(旧名称「Optiq」)はデータ管理システムを構築するためのフレームワークで、「高性能データベースの土台」を標榜している。関係代数と拡張性のあるコストに基づくクエリオプティマイザを持ち、オプションでSQLパーサー、JDBCドライバも利用できる。2014年にApache Software Foundation(ASF)に加わり、2015年1月に初の正式版をリリース、10月21日にトップレベルプロジェクトに昇格している。

 本バージョンではJDBCドライバフレームワークAvaticaを強化し、プロトコルバッファを利用するRPCレイヤを新たに導入した。DMLステートメントのサポートも加わった。また、代数構築ツールのRelBuilderの用途を拡大し、プランナールール内で関係式を作成する際に利用できるようになった。ルールを再利用して異なる関係式のサブクラスを作成して、自動でシンプルな最適化を行ってくれるという。RelBuilderでは、Apache Hadoopの「Pig」のサブセットPigletを構築した。

 プランナールールも、ルール拡張性など多数の強化が加わっている。

Apache Calcite
http://calcite.apache.org/