「Firefox 42」リリース、プライバシー保護機能を大きく強化

 Mozillaは11月3日、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 42」を公開した。プライバシー保護機能が大きく強化され、広告などのサードパーティによる追跡についても制御が可能となったほか、プライバシー管理コンソールも用意された。

 Firefox 42は9月後半に公開した「Firefox 41」に続く最新版。最大の特徴はプライバシーの強化で、2009年に導入した「プライベートブラウジング」機能を強化し、トラッキング保護が加わった。サードパーティによる行動追跡などのデータに対してユーザーに選択肢と制御を提供するもので、プライベートブラウジングモードでもユーザーが、訪問しているサイトとは別に広告などのサードパーティと自分についての情報を共有しているという問題に対応する。これにより、広告やソーシャルサービスの共有ボタンなど行動を記録するものを遮断できるという。合わせて「コントロールセンター」として、サイトのセキュリティとプライバシーを制御できる管理ポイントが加わった。

 パスワード管理の「パスワードマネージャ」も強化した。ユーザー名とパスワードの保存を改善し、コンテキストメニューからのパスワード入力が可能となった。 また、音楽再生中のタブにアイコンを表示してその旨を知らせるようになった。アイコンをクリックすることで、音声をミュートにすることも可能。

 WebRTCも強化し、IPv6対応を実現した。また、ブラウザ間通信のフレームワークとなるICE候補の生成とWebサイトからのIP取得に関する設定が可能となった。

 HTML5では、ECMAScript 6のReflect、ImageBitmapとcreateImageBitmap()を実装し、動画向けのMedia Source Extensionを全サイトで利用できるようになった。

 開発関連では、HTMLのソースを別タブで表示できるようになったほか、ネットワーク経由でのリモートデバッグもサポートした。非同期呼びだしのコールスタックの表示、WebIDEでのシュミレートデバイスの設定、CSSフィルタの事前設定なども加わった。さらに開発者向けの「Firefox Developer Edition」では、Animation Toolsなどの新しいビジュアル編集ツールが導入されている。

 Firefox 42はWindowsおよびMac OS X、Linux向けのデスクトップ版とAndroid版が用意されている。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/