「io.js 3.2」リリース、起動の高速化やイベント関連の新メソッド追加などが特徴

 Node.jsのフォーク「io.js」の開発チームは8月25日、最新版「io.js 3.2.0」をリリースした。9月にリリースするバージョン4.0ではフォーク元のNode.jsとの統合を計画しており、io.jsとしては最後の3.x系リリースになる予定。

 io.jsは2014年末に立ち上がったプロジェクト。JavaScript実行エンジンV8の最新版サポートなど新技術の取り込みを積極的に行っていく目的でNode.jsからフォークした。その後2月にNode Foundationが設立された後、io.jsはこれに参加し、フォーク元のNode.jsと統合する方針を明らかにしていた。初の統合バージョンとなる4.0は9月にリリースする予定で、それに向けた作業を進めている。

 io.js 3.2.0は8月に公開された3系の最新リリース。8月18日に公開したバージョン3.1に続く最新版となる。

 本リリースでは速度を強化し、V8関連オプションを指定しない場合の起動時間がおよそ5%高速化されるという。また、TLS関連では、デフォルトのcipher listを無視できる「–tls-cipher-list」オプションが加わった。プロセスレベルで代替のリストを強制できるようにするものだが、デフォルトのcipher listは現在のセキュリティベストプラクティスを反映して選択したものであり、開発チームはデフォルトの利用を推奨している。

 イベント関連では、非推奨となったEventEmitter.listenerCount(emitter, event)に代わるものとしてEventEmitter#listenerCount(event)を導入した。モジュール、repl、stream、testなどでもバグの修正や細かな改善が図られている。

io.js
https://iojs.org/