GUIがデフォルトになった数値解析ソフト「GNU Octave 4.0」が登場

 オープンソースの数値解析ソフトウェアGNU Octave開発チームは5月29日、最新のメジャーリリース「GNU Octave 4.0」をリリースした。GUIによる操作がデフォルトになるなどの機能強化が加わっている。

 GNU Octaveはプロプライエタリの数値解析ソフトウェア「MATLAB」のオープンソース代替を開発するプロジェクト。MATLABと互換性のある言語仕様を持ち、WindowsおよびMac OS X、Linux、各種UNIXで動作する。ライセンスはGPLv3。

 Octave 4.0では、GUIによるインターフェイスがデフォルトとなった。また、起動時に「–no-gui」オプションを選択することで、これまでのコマンドラインインターフェイスも利用できる。この場合、GUIダイアログでQtプロットツールキットが利用できるが、これに加えてQtライブラリを利用しない最小限のコマンドラインインターフェイスを利用する「–no-gui-libs」オプションも用意されている。

 プロットにはデフォルトでQtウィジェット経由でOpenGLを利用するようになったが、OpenGLライブラリが利用できない場合はgnuplotを利用する。また、各セッションで利用するデフォルトのグラフィック向けツールキットを設定するコマンドとして、「fltk」と「gnuplot」も用意した。これらに加え、QtとFLTKグラフィックツールキットで、Linux上でのオフスクリーンレンダリングのサポートが加わった。

 言語面では、classdefオブジェクト主導プログラミングのサポートのための新しい文法が導入された。オーディオ関数とクラスも新たに導入し、範囲、対角行列などでMatlabとの互換性が強化されている。

GNU Octave
http://www.gnu.org/software/octave/