米Joyent、コンテナ技術を活用するためのソフトウェア「SmartDataCenter」と「Manta」をオープンソースで公開

 IaaSおよびPaaS事業者の米Joyentは11月3日、「SmartDataCenter(SDC)」と「Manta Storage Service」の2種類の技術をオープンソースとして公開した。共にコンテナ技術を活用するための管理ツールで、オープンソースにすることでコンテナベースのアーキテクチャの受け入れを促進する狙い。

 SmartDataCenter(SDC)はコンテナベースのオーケストレーションソフトウェアで、Dockerアプリケーションコンテナを迅速に立ち上げられる。約5年前からJoyentのパブリッククラウドで使われている技術で、拡張性、容易なインストールおよび運用を特徴とする。プライベートクラウドの管理プラットフォームとして利用でき、これを利用してコンテナベースのIaaSをデータセンター内で運用できる。今回公開されたのはバージョン7。

 Manta Storage Serviceは分散型オブジェクトストレージサービスを構築するためのソフトウェア。ZFSをベースとしており、遅延が少ないのが特徴という。シンプルなWeb APIを提供しており、RやPython、Node.js、Perl、Rubyなどさまざまな環境で利用できる。軽量のジョブインターフェイスを持ち、分析技術も容易に利用できることから、「ビックデータ向けのPaaS」と形容している。

 SDCとMantaはともに、Joyentが2006年にクラウドシステムを開発した際にOSを仮想化するための技術として使われたという。コンテナは単に開発者のみにメリットがあるのではなく、次世代のコンピューティングのベースになり、オープンソースにすることでコンテナ技術の受け入れを促進するとその狙いを説明している。

 コードは各プロジェクトのWebサイトから入手できる。ライセンスはMozilla Public License 2(MPL2)。

SmartDataCenter 7
https://www.joyent.com/products/private-cloud

Manta Storage Service
https://www.joyent.com/products/object-storage