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Linuxカーネル3.14リリース、リアルタイム性を向上させたデッドラインスケジューラの搭載やzramの安定性向上などが特徴

 3月30日、Linuxカーネルの最新版「Linuxカーネル3.14」がリリースされた。デッドラインスケジューラが新たに搭載されたほか、メモリ圧縮機構「zram」の安定性向上、Btrfsの強化などが行われている。

 Linuxカーネル3.14は、1月後半に公開されたLinuxカーネル3.13に続く最新リリースとなるとなる。この間、リリース候補(RC)は8回リリースされた。大きな変更点としては、デッドラインスケジューラの搭載やメモリ圧縮機構「zram」の正式導入、Btrfsの強化、トレース機構やprobe機構の強化、カーネルアドレス空間のランダム化、TCPにおけるTCP_CORKの自動適用などがある。

 新たに搭載されたSCHED_DEADLINE(デッドラインスケジューラ)は、リアルタイムCPUスケジューリングを行うスケジューリングクラスで、Earliest Deadline First(EDF)アルゴリズムを実装している。ランタイム、周期、デッドラインの3つのパラメーターを持ち、各周期の実行時間のランタイムをデッドラインまでに保障するもので、リアルタイムシステムの要件に近いスケジューリングが可能になるという。

 また、カーネル2.6.33で導入されたメモリ圧縮メカニズムzramが「安定」扱いとなった。zramはRAM圧縮ブロックデバイス機能を提供するもので、メモリが制限されている環境でメモリ圧縮を行いながらレスポンス性を改善する手法として利用できる。Android 4.4、Chrome OS、Lubuntuなどでも利用されているという。

 ファイルシステムのBtrfsも強化され、inodeに「xattrs」として名前/値のペアを格納する機能が追加された。圧縮などのプロパティ保存を目的としたもので、ディレクトリ下で作成した新しいinodeでプロパティを継承できるなどのメリットがあるという。f2fsでも新しいマウントオプションが加わり、hfsplus、ext4なども強化されている。

 ネットワーク関連ではTCPでの「自動コルク」機能が加わった。アプリケーションがwrite/sendmsgシステムコールを実行する際に可能な限りパケットを合体させることでパケット送信の総量を抑えるというもので、この機能を制御する新しいsysctlも追加されている。

 このほか、イベント追跡、ユーザー空間プローブなども強化されている。

 ハードウェア側ではIntel Broadwellグラフィックサポートが強化されたほか、NVIDIAのNouveauドライバではGK110 GPUのサポートが加わった。AMD Radeonでは最新ハードウェアでの動的電源管理機能(DPM)サポートが実現されたほか、RadeonSI Unified Video Decoder(UVD)も対応した。

 Linuxカーネル3.14はkernel.orgなどのミラーサイトより入手できる。

kernel.org
http://kernel.org/