クロスプラットフォームのアプリケーション開発環境「LiveCode」、オープンソース化へ向けた資金募集を開始

 英Runtime Revolutionが開発するクロスプラットフォームのアプリケーション開発環境「LiveCode」のオープンソース化プロジェクトが開始された。現在資金調達支援サイト「Kickstarter」にて、オープンソース化に向けた資金調達が開始されている。ライセンスはGPLv3となる見込み。

 LiveCodeはモバイルおよびデスクトップの両方に対応したアプリケーション開発環境。iOSやAndroidといったモバイルOSやMac OS XやWindows、LinuxといったデスクトップOS向けのアプリケーション、そしてWebアプリケーションの開発を行える。かつてMac OSに搭載されていたアプリケーション実行・作成環境「HyperCard」の影響を受けており、さまざまなコントロール要素を持つGUIを容易に作成できるヴィジュアルエディタや独自のスクリプト言語を使ってアプリケーションの開発を行うのが特徴。作成したプログラムは簡単な作業で複数のプラットフォームで動作させられる。

 KickstarterのLiveCodeオープンソース化プロジェクトでは、クローズドソースで開発されていたLiveCodeをオープンソース化するに当たって必要な作業を行うための資金の提供を呼びかけている。目標金額は35万ユーロ(約4,376万円)となっており、2月1日現在で4万2,750ユーロ(約534万円)が集まっている。集められた資金はソースコードをより貢献しやすい形に修正・再パッケージしたり、より使いやすく改善するために使われるという。

 資金提供者にはその額に応じてLiveCodeの学習コンテンツへのアクセスやオンラインセミナー、トレーニング講座やカンファレンスへの参加権、商用版ライセンスの提供といった特典が提供される。高額の資金提供者にはRuntime RevolutionのCEOやCTO、LiveCodeのプロダクトマネージャなどとの面会権なども提供されるという。

 なお、現状のバージョンの公開は3月が予定されている。4月以降にはオープンソース向けに「再パッケージ」したバージョンのプレリリースを行い、2013年秋には最終版のリリースを行う予定。

Kickstarterの「Open Source Edition of LiveCode」プロジェクトページ
http://www.kickstarter.com/projects/1755283828/open-source-edition-of-livecode

LiveCode
http://www.runrev.com/products/Overview/