米Google、非線型最小二乗問題ソルバー「Ceres Solver」を公開

 米Googleは5月1日、非線型最小二乗問題ソルバー「Ceres Solver」 をオープンソースで公開した。Google社内で利用されていたものをオープンソース化したもので、C++で実装されている。さまざまな分野で利用できるという。

 非線型最小二乗問題ソルバーは与えられたデータ集合からそれを近似する非線形関数を得る問題を解くツール。統計処理におけるフィッティングや写真からの3Dモデル構築など様々な分野で利用されており、Ceres SolverはGoogle社内においてストリートビュー撮影などで実際に利用されているという。ライセンスは修正BSDライセンス。

 Ceres SolverはポータブルなC++ライブラリとなっており、大規模かつ複雑な非線型最小二乗法のモデリングが可能。シンプルなAPI、自動微分、堅牢な損失関数などの機能を持ち、C++の行列ライブラリ「Eigen」を利用したQR分解や3Dコンピュータビジョン特有のソルバーも備える。拡張性もあり、サーバーからモバイルまで広い分野で利用できるという。

 対応プラットフォームはLinuxとMac OS X。開発チームによると、間もなくWindowsに対応できるという。モバイルではAndroidとiOSへの移植も進めていると報告している。

米Google
http://www.google.com/

Google Codeのプロジェクトページ
http://code.google.com/p/ceres-solver/