インデックスや並列処理性が強化された「MongoDB 2.0」登場

 MongoDB開発チームは9月12日、オープンソースのドキュメント志向データベースシステム「MongoDB 2.0」を公開した。インデックス機能や並列処理性などが強化されている。

 MongoDBはドキュメント志向のKey-Valueストア型データベースシステムで、SQLを使わない「NoSQLデータベース」の1種。プロジェクトは米10genの支援を受けている。

 MongoDB 2.0は、2011年3月にリリースされた1.8以来のメジャーリリースとなる。インデックス構造が大きく改善され、これによってインデックスサイズは25%小さくなり性能は約25%高速になったという。また、シャーディングしたクラスタに対して認証機能が利用できるようになった。

 レプリカセット機能も改善され、各レプリカセットノードに対し優先度を設定できるようになった。優先度はどのノードがプライマリとなるかを決定する値で、稼働中のノードのうち優先度が最も高いものがプライマリノードとなる。これにより、複数のノードがダウンした場合の挙動を制御しやすくなる。

 また、レプリカセットのメンバーに対し「タグ」を設定できるようになった。タグはノードの位置情報などを示すもので、タグを利用して特定のレプリカセットを対象とした書き込みルールを設定できる。そのほか、前バージョンで加わったジャーナリングがデフォルトで有効となっている。

 MongoDBでは並列処理性の改善が計画されており、2.0はその一段としてページフォルト時のライトロック問題に対応した。_idを利用したアップデート、削除などのオペレーションが改善されたという。

 ダウンロードページではMac OS X、Linux、Windows、Solaris向けのバイナリおよびソースコードが提供されている。

MongoDB
http://www.mongodb.org/

「MongoDB 2.0」ダウンロード
http://www.mongodb.org/downloads