OpenWrtベースのIPv6対応ルーターファームウェア「CeroWrt」がベータに

 Bufferbloatプロジェクトの開発者は8月18日、OpenWrtをベースとしたオープンなルーターファームウェア「CeroWrt RC5」を公開した。ベータ版という位置付けのリリースで、IPv6サポートが特徴。対応ルーターは現時点では「Netgear WNDR3700v2」のみ。

 Bufferbloatは、ネットワーク機器のバッファ問題などを解決するために立ち上がったプロジェクト。各問題に対応する個々のプロジェクトを組んで解決や改善を図っている。CeroWrtはBufferbloatが5月に発表したプロジェクトで、ゲートウェイやルーターなどの組み込み端末用ファームウェアOpenWrtをベースにしている。

 最新ベータ版はLinuxカーネル2.6.39.3を採用、DNSSEC(DNS Security Extensions)を統合、ネイティブのIPv6(6to4、6in4)対応などを特徴とする。AQMやDNS名前空間の問題を緩和し、ネットワークの輻輳状態を明示的に通知するECN(Explicit Congestion Notification)に対応、メッシュルーティング、Rsyncなどの機能を持つ。Cubic、Bic、Westwood+、VegasなどのTCPアルゴリズムに対応、個人、ネットワーク開発者、学術向けとしている。

 プロジェクトの開発者は、RC5はベータテストに最適な状態で、1.0まで大型のバグが2つ残るのみと報告している。当初、正式版の公開は8月中旬としていた。

Bufferbloat
http://www.bufferbloat.net/

CeroWrtプロジェクト
http://www.bufferbloat.net/projects/cerowrt