Ubuntu採用オープンソースクラウド「Eucalyptus」を専門とする企業が発足

 米Eucalyptus Systemsは4月29日(米国時間)、シリーズA投資ラウンドとして550万ドルを獲得し、非公開企業として事業活動を開始することを発表した。オープンソースのクラウド技術「Eucalyptus」をベースに、エンタープライズ向けに製品とサービスを構築する。

 Eucalyptusは、カリフォルニア州立大学サンタ・バーバラ校コンピュータ科学学部で開発が進められてきたオープンソースのクラウドインフラサービス。特徴は、特別なハードウェアや設定なしに、既存のITインフラを利用してオンプレミスでクラウドを構築できる点。米Amazonが「Amazon Web Service」で提供するパブリッククラウドとのAPIもあり、Eucalyptus上のアプリケーションとパブリッククラウド間でシームレスにアプリケーションを移行できる。ハイブリッド型にも対応、両方の長所を利用したクラウドを構築できるという。英Canonicalが最新の「Ubuntu」で、Eucalyptusを採用している。

 今回、シリーズA投資ラウンドは、ベンチャーキャピタル米Benchmark Capital主導で米BV Capitalが参加した。これを受け、Eucalyptus SystemsとしてEucalyptusの事業化・製品化を開始する。米カリフォルニア州に本社を置き、オープンソースのEucalyptusプラットフォームのサポート、大企業向けのプライベート/ハイブリッドクラウドコンピューティングソリューションを提供するという。

 Eucalyptus SystemsのCEOには、兼共同設立者としてWoody Rollins氏が、CTO兼共同設立者としてプロジェクトの創始者であるRich Wolski氏が就任する。

米Eucalyptus Systems
http://www.eucalyptus.com