ビーナス・テクノロジィズ、KVMを用いた仮想化プラットフォームを開発

 ビーナス・テクノロジィズ(本社:東京都千代田区)は2008年11月12日、Linuxカーネルベースの仮想化技術「KVM」を利用した仮想化プラットフォーム「“新”Venus OS」を開発したと発表した。現在はアルファ・マイナス版を社内検証中で、2009年3月までにベータ版を公開、同夏までに正式版を提供したい考え。

 同社は、VMware Serverと組み合わせたLinuxベースの仮想化ソリューション「Venus OS」を提供している。“新”Venus OSは、従来のVenus OSとは全く異なり、Debian GNU/Linuxをベースに開発。仮想化プラットフォームエンジンのKVMをコアモジュールに、オープンソースのエミュレーターQEMUをゲストOS向けインタフェースに採用した。

 XenやHyper-Vなどのハイパーバイザー型仮想環境と同じく、インテルのハードウェア仮想化支援機能「Intel Virtualization Technology」を利用してパフォーマンスを高めた。一方で、構成はVMware Serverと同じく、特権ゲストOSが不要なホスト型のアーキテクチャを採用した。

 このほか、QEMU-KVM環境での日本語対応強化や、Windowsのインストール失敗や不安定感を改善した。認証システムによるゲストOSへのクライアントアクセス制限も可能。また、Windows上で動作する管理コンソール「Venus Server Console」を開発し、日本語で仮想マシンを管理できるようにした。

 “新”Venus OS本体は、GPLv2で公開する予定。周辺アプリケーションのVenus Server Consoleは非公開。

“新”Venus OS
http://www.venustech.co.jp/KVM/

ビーナス・テクノロジィズ
http://www.venustech.co.jp/