USBスティックの上のFedora

 Fedora 9では、フラッシュ・ドライブ上に起動可能で永続的なLinuxディストリビューションを作ることができる。つまり、USBドライブからブートできさえすれば、どのPCでもLinuxを起動でき、しかも自分用のデスクトップが使えるということだ。これがあれば便利だろう。

 自分用のFedoraデスクトップをUSBスティックに入れる場合、信じられないかもしれないが、Windows上でliveusb-creatorを使うのがおそらくは最も簡単だ。Fedoraデスクトップ・スティックを作るためだけの真っすぐなGUIを備えているからだ。Linux版もあるがまだベータ・レベルだ。

 もちろん、コマンドラインからFedoraスティック・デスクトップをインストールすることもできる。筆者は両方とも試してみたが、Windows版liveusb-creatorはほとんど悩む必要がないほど簡単だ。一方、Linux上で自分の手で操作しながら作る方法もLinuxの経験が多少あればさして困難ではない。

 どちらの場合も、Fedoraを非破壊的アップグレードとしてインストール、つまりUSBドライブにファイルを残したまま起動可能ドライブにすることができる。しかし、筆者の経験では、スティックのファイルを削除してフォーマットし直した方が結果がよいようだ。そもそも、USBドライブはUSBドライブに過ぎず、少なくとも筆者にとっては、一時的なストレージでしかない。

 また、Red Hatの関係者は64MBあればFedoraをUSBスティックに入れられるというが、やはり筆者の経験では、512MBより小さなドライブには入れない方がよい。公式に推奨されている容量も1GB以上とされている。

 USBスティックは、FAT-16、FAT-32、ext2、ext3のいずれかのファイル・システムとしてフォーマットしておく。なお、USBスティックは、あらかじめWindowsのFAT-32でフォーマットされていることが多い。

 Fedora USBスティックを作る際に留意すべき点を記述したリストがあり、USBドライブを起動可能にすることやマスター・ブート・レコードを設定することなどが多数列挙されている。しかし、それでも筆者はそこに書かれていない問題に遭遇した。USBドライブの容量が比較的小さい場合と、USB 1.1インタフェースを持つ旧型機の場合、少なくとも筆者はうまくいかなかった。インストールが失敗するか、インストールし起動できてもワナに足を取られているかのようなのろのろ動作だった。しかし、十分な容量のドライブとUSB 2.0ポートを備えたPCでは、Fedoraスティック・デスクトップは問題なく作成・使用することができた。

 筆者が試行した範囲では、スティック・ベースのFedoraを、USB 1.1ポートを備えた旧型機で起動し実行するのはほとんど不可能だったが、USB 2.0ポートを備えたシステムではまったく問題はない。こうした現象について、Fedoraの体験談のページに次の記述があるので引用しておこう。「BIOSの設定や機能の違いのため、フラッシュ・ドライブとコンピューターの組み合わせによって正常に機能したりしなかったりする。いろいろなフラッシュ・ドライブやコンピューターで試してみたが、予想外の結果で驚いている。フラッシュ・ドライブAはコンピューターXで動作するがコンピューターYでは動作しない。フラッシュ・ドライブBはコンピューターXで動作しないがコンピューターYでは動作するといった調子だったのだ」。筆者の場合、Lenovo、Dell、Gateway、Hewlett-Packardの新型機では問題なく動作した。