米Red HatがRHEL 5.2をリリース、仮想化を強化

 米Red Hatは5月21日(米国時間)、Linuxディストリビューションの最新版「Red Hat Enterprise Linux 5.2」をリリースした。仮想化などの機能を強化し、品質を改善した。ハードウェアサポートも向上している。

 最新版では、仮想化、デスクトップ、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ、クラスタの6つの分野で機能を強化した。

 中でも、仮想化は大きく改善している。最新版では最大64個のCPU、512GBのメモリをサポートし、NUMAベースのシステムアーキテクチャにも対応する。拡張性を改善し、大規模な仮想化運用が可能になった。また、オープンソース仮想化管理「Libvirt」、暗号化などセキュリティも改善した。

 ネットワークではIPv6遵守を強化し、OpenSwanを新たにサポートすることでIPv6 IPSec向けのIKE 2に対応、IPv6対応をすすめた。iSCSIのサポートも強化、サーバー上のルートボリュームでのディスクレスシステム設定が可能になった。

 デスクトップでは、「OpenOffice 2.3.0」「Firefox 3」など、アプリケーションを最新版にアップデートした。ノートPC向けのサスペンド、ハイバネート、レジュームを強化、より多くのノートPCシステムに対応可能となった。

 ハードウェアでは、x86/x86-64、Itanium、IBM POWER、System zに対応する。米Intelの省電力技術「Dynamic Acceleration Technology」をサポート、性能、消費電力、拡張性などが改善した。仮想化カーネル向けのCPUの動作周波数拡張機能もサポートした。

 最新版は既存の顧客に、Red Hat Networkで自動配信される。

米Red Hat
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