Google、多機能モバイル・アプリのiPhone版をリリース

 米国Googleは12月5日、多数のサービスをナビゲーション・ツールバーの単一のインタフェースにまとめたiPhone向けアプリケーションをリリースした。Googleによると、このアプリケーションはいずれ他のモバイル・デバイスにも対応するという。

 同アプリケーションは、検索やGmail、Calendar、ReaderといったGoogleのサービスを1つにまとめたもので、iPhoneユーザーは上部のナビゲーション・バーをクリックしてこれらのサービスを切り替えることができる。

 Googleがこの種のモバイル・アプリケーションを最初にiPhoneに対応させたのは、潜在的市場規模というよりも、むしろ技術的な理由によると見られる。

 市場規模だけを見れば、Symbian OSとNokiaのプロプライエタリなブラウザが稼働するNokia製携帯電話やスマートフォン「BlackBerry」の市場も大きい。しかし、同アプリケーションは無料で提供されるため、Googleとしては市場規模や潜在的顧客を気にする必要はない。言いかえれば、参入するモバイル市場を自由に選ぶことができるわけだ。

 Googleのモバイル担当プロダクト・マネジャー、グミ・ハフスティンソン(Gummi Hafsteinsson)氏によると、Googleが同アプリケーションをリリースするにあたっては、潜在的市場よりもiPhoneの技術が重要な役割を果たしたという。

 「iPhoneに搭載されるSafariブラウザはMac OS Xのものと基本的に同じなので、(それを利用するアプリケーションも)いろいろな点でデスクトップと同じ機能が得られる」(Hafsteinsson氏)

 とはいえ、Googleは同アプリケーションをiPhone以外のモバイル・デバイスで展開することも検討中だ。「iPhoneだけにかぎらず、幅広いモバイル・プラットフォームに対応させるつもりだ」とHafsteinsson氏は語った。

 このアプリケーションは、iPhoneユーザーであればGoogle.comから入手することができる。

(Ephraim Schwartz/InfoWorld オンライン米国版)

米国Google
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提供:Computerworld.jp