SCO、主要資産を3,600万ドルで売却へ――破産裁判所に提出された申請書から明らかに

 連邦破産法の下で会社更生手続きを進めている米国SCO Group(関連記事)が先ごろ、主要資産の売却を破産裁判所に申請したことが明らかになった。

 SCOが申請した売却先は米国ヨーク・キャピタル・マネジメントの投資部門であるJGDマネジメント。SCOの債務者でもある同社は、3,600万ドルでSCOの事業と知的財産を買い取る提案を行っている。なお、ヨーク・キャピタルは2005年3月から2006年9月まで、SCOの株式9万1,000株強を保有していた。

 SCOの申請では、JGDマネジメントによる買い取り対象は以下のとおりとしている。

  • SCOのUNIX OSに関連する資産、訴訟で主張していた一連の権利、SCOのモバイル機器向けデジタル・サービス「Me Inc.」のHipcheck製品ラインに関連する特定の資産、クロスライセンスなどの関連契約、Me Inc.が所有するモバイル関連の知的財産
  • 有形の動産、備品、コンピュータ、プリンタなどの機器、定着物、物品、その他同様の資産
  • UNIX事業に関連するすべての商号、商標、サービス・マーク、サービス名
  • すべての顧客リスト、ベンダー・リスト、カタログ、データ

 買い取り額の3,600万ドルの内訳は、SCOに現金で支払われる1,000万ドル、NovellおよびIBMと係争中の訴訟費用の肩代わり分1,000万ドル、訴訟で有利な判決が出た場合に行われる1,000万ドルまたは最大20%の出資、 SCOがMe Inc.の提供を通じて契約しているOEM費用の肩代わり分600万ドルとなっている。

 SCOがJGDマネジメントに3,600万ドルで資産を売却するには、破産裁判所の承認が必要となる。SCOは11月9日までに承認を得て、12月7日までに売却手続きを完了したい考えだ。SCOは申請の中で、ほかにも買い取り提案があれば検討する方針を示している。なお現時点で、SCOとヨーク・キャピタルからのコメントは得られていない。

(デニ・コナー/Network World オンライン米国版)

米国SCOグループ
http://www.sco.com/
米国ヨーク・キャピタル・マネジメント
http://www.yorkcapital.com/

提供:Computerworld.jp