NRI、キーワードから関連語句を提案する「連想検索エンジン」を開発

 野村総合研究所(NRI、本社:東京都千代田区)は2007年7月11日、ユーザーが入力したキーワードに関連の深い語句を自動的に表示する検索技術「連想検索エンジン」を開発したと発表した。ユーザーが欲しい情報にたどり着くために適切な別のキーワードを提案する技術で、検索を迅速にするという。

 キーワードの関連性を定義した“連想辞書”を自動生成して参照し、入力したキーワードから連想される別のキーワードを自動的に提案する。連想辞書は、Webサイトなどからクロールして生成でき、最新トレンドを反映させられる。また、分野やテーマを限定するなどのカスタマイズも可能。

 従来の検索エンジンでは、入力したキーワードと合致する文書しか検索できず、関連語を含む文書の検索にはキーワードの工夫が必要だった。これに対して、連想検索エンジンでは、例えば「地球温暖化」というキーワードに「京都議定書」や「二酸化炭素」などの語句を提案し、ユーザーは、気づいていなかった関連情報やキーワードを知ることができるという。

 検索フロント部分にはWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」を、ミドルウェア層には日本語形態素解析エンジン「MeCab」、全文検索エンジン「Senna」、データベース「MySQL」、Webサーバ「Apache」と、各種オープンソースソフトを採用。また、短期間で反復型開発を行う「XP」(eXtream Programing)と呼ばれるAgile開発手法を取り入れた。

 NRIは、最適な情報を消費者に提案・推薦する「リコメンデーション技術」を応用した検索サービスが、主にECなどの分野で拡大していくとみており、連想検索エンジンを活用した製品やサービスを事業化していく予定。【鴨沢 浅葱/Infostand】

野村総合研究所
http://www.nri.co.jp/