Web接続OSシェア、Mac OSが過去8カ月で2倍近くに増加――Intel搭載Macの好調な売れ行きが要因

 Web接続に利用されるコンピュータのOSのうち、Mac OSのシェアが過去8カ月で2倍近くに増加したことが、米国ウェブサイドストーリの調査で明らかになった。同社のアナリストは、IntelCPU搭載Macの好調な売れ行きが要因だと分析している。

 Web解析サービス企業のウェブサイドストーリでアナリストを務めるジェフ・ジョンストン氏は、同社が1999年に調査を開始して以来初めて、Mac OSのシェアが本格的に大きく伸びたと語った。「Mac OSは長らく、インターネット接続に使用されるコンピュータのOSの中で3%前後のシェアだった。だが、昨夏からシェアがじわじわと増加し、過去8カ月でほぼ倍増した」(同氏)

 ジョンストン氏によると、Mac OSのシェアは、昨年8月の3%から今年4月には5.6%へと上昇した。ウェブサイドストーリと同業のネット・アプリケーションズの計測データでも、 Mac OSのシェアは4月末時点で6.21%を記録している(同社のデータはPowerPC搭載MacとIntel搭載Macを分けている)。

 「Macを使ってインターネットにアクセスするユーザーは増えている。つまり、AppleはMacを着実に売りさばいているというわけだ」(ジョンストン氏)

 この急激な伸びは、Intel搭載Macの増加によるものとジョンストン氏は分析する。ネット・アプリケーションズのデータも同氏の見方を裏付けている。同社のデータを見ると、過去12カ月間にわたってシェアが安定しているPowerPC搭載Macに対し、Intel搭載Macのシェアは増え続けている。

 ジョンストン氏は、シェアが5%を超えたらそれを無視すべきではないとアドバイスする。「Webサイト・デザイナーやWebアプリケーション開発者はMacに配慮したほうがよい」(同氏)

 また同氏は、Mac OSのシェアが増えることはWindowsのシェアが減ることを意味すると指摘。「MacはMicrosoftのマーケット・シェアを侵食し始めている」と断言した。

 しかし、ネット・アプリケーションズのデータは、現在のところはWindowsが盤石であることを示している。

 今年1月から4月の間のデータを見ても、インターネット接続されたコンピュータにおけるWindowsのシェアは約90%で安定している。変化が見られるのは、Windowsの各バージョンのシェアだ。例えばWindows Vistaのシェアは、1月にはわずか0.18%だったものの、4月は3.02%に上昇している。これと引き換えに、Windows XPと同2000のシェアはいずれも低下した。

 なお、一般消費者向けVistaが1月末にリリースされたことで、2月に6.38%を占めていたMac OSのシェアは3月に6.08%へ減少した。だが、4月は6.21%にまで回復している。

(グレッグ・カイザー/Computerworld オンライン米国版)

米国ウェブサイドストーリ
http://www.websidestory.com/

提供:Computerworld.jp