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Sun、JavaをGPLの下でオープンソース化

米Sun Microsystemsは近く、Javaテクノロジーをオープンソース化する。これは特に驚くようなニュースではないが、JavaがGPLライセンスの下でオープンソース化されるというのは、やや想定外だと言える。

 Sunは、これまで自社のソフトウェアをオープンソース化する際、独自のオープンソース・ライセンスであるCDDL(Common Development and Distribution License)を使っていた。これに対し、Java SEとJava MEはGPL v2(GNU General License Version 2)の下でオープンソース化される予定だ。

 1989年の策定以降、GPLはオープンソース・ソフトウェア(OSS)のライセンスとして広く普及した。1991年には改訂版のGPL v2が登場し、現在ではLinuxをはじめ、データベース「MySQL」やファイル・サーバ「Samba」などのライセンスで使われている。

 Sunは、今年5月に開催したJava開発者向けの年次コンファレンス「2006 JavaOne Conference」で、Javaテクノロジーのオープンソース化計画を発表した。その後、どのライセンス形態が自分たちのニーズに適合するのかを判断するため、同社の幹部はパートナーやディベロッパーとの協議を続けていた。

 SunのJavaディベロッパー製品/プログラム担当バイスプレジデント、ローリー・トルソン氏は、「GPLは正しい選択だ」と語った。同氏は、GPLを選んだからといって、CDDLの失敗を認めたわけではないとしながらも、ディベロッパーにCDDLを理解してもらうのに、思ったよりも時間がかかったと認めている。

 トルソン氏によると、GPLの下でJavaをオープンソース化する理由の1つは互換性だという。DebianやUbuntuといったGNU/LinuxディストリビューションのOSにJavaがバンドルされ、新たな市場へと広がっていくことが、Sunにとっては重要となるからだ。

 現在の計画では、GPL v2に基づいてJava SEとJava MEのオープンソース・バージョンが提供されることになっている。ただし、トルソン氏は、「GPLの下でJavaの普及が急速に進まない場合、他のオープンソース・ライセンスを追加する可能性もある」としている。その一方でSunは、サポートを求めているユーザーに対しては、引き続き有償でのJavaサポートを提供していく予定だ。

 また同社は、Java EEベースのアプリケーション・サーバ「GlassFish」に関しても、GPL v2のライセンス下で提供する。GlassFishは、昨年6月からCDDLの下で提供されてきたが、来年第1四半期以降はGPL v2でもライセンスされる予定だ。トムソン氏によると、これにより、トムソン氏は、Java SE、Java EE、Java MEを一緒に配布するのが容易になるという。

 OpenSolarisを含むサンの他のオープンソース・ソフトウェアは、今後も引き続きCDDLに基づいて提供されることになっている。Java SE製品マーケティング担当ディレクターであるジーン・エリオット氏は、「最も効果的なやり方で当社のソフトウェアを提供するための方法を引き続き検討する。その際は、互換性の向上、技術革新の促進、コミュニティの形成といった要因を考慮したい」と語っている。

 Sunのモバイル/組み込み製品マーケティング担当上級ディレクター、エリック・チュー氏によると、13日にリリースされる「Project Mobile and Embedded」と呼ばれるJava MEのバージョンは、現在出荷されているJavaベースの電話で使われている技術だという。

 Java MEをオープンソース化することで、市場の細分化に歯止めがかかり、市場の再編が進むというのがチュー氏の見方だ。また同氏は、Javaがすでに成功を収めているモバイル分野だけでなく、マルチメディアや情報サービス、メッセージングなどの分野でも、「ディベロッパーとのきずなを強めたい」と強調した。同氏は、Java MEのオープンソース版に対し、Sunとモバイル製品ディベロッパーとの間のフィードバックを促進する効果も期待している。

 前出のトルソン氏は、「Sunは、GPLの次期バージョン案に関する議論にも積極的にかかわっている」と述べている。同社は、GPL v2からGPL v3への移行を支持しているわけではないが、このライセンス案がどのように発展していくのかを注視していくとしている。

 ちなみに、一部の有力なディベロッパーはGPL v3案の内容に不満を表明した。Linux開発者のリーナス・トーバルズ氏も、DRM(デジタル権利管理)を抑制する条項に反対している。

 エリオット氏によると、13日に「OpenJDK」プロジェクトという名称でリリースされるJava SEは初期出荷バージョンであり、この仕様の完全なオープンソース実装については来年3月に投入されるという。「まず3種類の中核的なJavaコンポーネント、すなわちHotSpot、Javacコンパイラ、JavaHelpをリリースすることで、OpenJDKの周囲にコミュニティを形成していきたい」と、同氏は語っている。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)

提供:Computerworld.jp