ZFSやDTraceを強化した「FreeBSD 9.2-RELEASE」がリリース

 The FreeBSD Release Engineering Teamは9月30日、最新安定版「FreeBSD 9.2-RELEASE」を公開した。バージョン9系では2回目のリリースとなり、安定性を強化しつつZFSファイルシステムなどでの機能強化が加わっている。

 FreeBSD 9.2-RELEASEは、2012年1月に公開された9系の最新安定版。FreeBSDプロジェクトは現在、次期版となるバージョン10系に向けて開発を進めており、大型の新機能は10系に導入されることになっている。そのため、9.2-RELEASEは2012年12月に公開されたバージョン9.1の強化が中心となっている。なお、10系は年内リリースを目指しており、現在はALPHA4の段階にある。

 FreeBSD 9.2-RELEASEでは、ZFSでSSD向けのTRIMコマンドをサポートした。また、LZ4圧縮にも対応している。そのほか、GENERIC kernelには準仮想デバイスドライバvirtio(4)が加わっている。対象アーキテクチャはand64およびi386。さらに、headブランチからI/O性能を改善するパッチであるUnmapped I/0のインポートが可能となった。

 DTraceはバージョン1.9にアップグレードし、DTraceフックがデフォルトで有効となった。このほか、Open SSLは0.9.8yに、OpenSSHは6.2p2に、Sendmailは8.14.7にアップグレードされている。bsdinstall(8)インストーラーはHTTPを利用したインストールをサポートするようになった。このほかドライバのアップデートなど細かな機能強化が加わっている。

 FreeBSD 9.2-RELEASEはamd64、i386、ia64、powerpc、powerpc64、sparc64の各アーキテクチャに対応、FreeBSDのWebサイトより入手できる。

FreeBSD Project
http://www.freebsd.org/