ZFSファイルシステムが強化された「FreeBSD 8.4-RELEASE」

 FreeBSD Release Engineering Teamは6月7日、8-STABLE系の最新安定版「FreeBSD 8.4-RELEASE」を公開した。セキュリティ関連を含むバグ修正やZFSの強化などが特徴となる。

 FreeBSDは4.4BSDから派生したUNIX OSで、サーバー、デスクトップ、組み込みなどの用途で利用されている。先進的機能、安定性、セキュリティ、性能などを特徴とする。最新版は2012年12月にリリースしたFreeBSD 9.1-RELEASE。

 FreeBSD 8.4-RELEASEは、2009年に登場した8-STABLE系5回目のリリースとなる。GNOME 2.32.1やKDE 4.10.1などにデスクトップ環境がアップデートされたほか、出荷中の全LSIストレージコントローラをサポートするなど、多数の細かな新機能が加わった。

 ファイルシステムではZFSがfeature flags(SPAバージョン5000)をサポートするようアップデートされた。新機能としてデータセットの非同期破棄、LZ4圧縮などが実装されている。ただし、SPAバージョン28をサポートしバージョン5000を認識しないFreeBSD 9系との互換性が損なわれる可能性があるため、デフォルトではSPAバージョン28となっているとのこと。FreeBSD NFS(newnfs)サーバー経由でのエクスポート時のメモリリークのバグ修正など、NFS関連も強化されている。

 FreeBSD 8.4-RELEASEはamd64、i386、pc98などに対応、FreeBSDのWebサイトやミラーサイトから入手できる。なお、FreeBSD 9系以降においてpc98アーキテクチャは「開発途上のアーキテクチャ(Developmental Architectures)」に格下げされている。

FreeBSD Project
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