省電力機能の問題を修正したLinuxカーネル安定版「3.2.5」および「3.0.20」リリース

 Linuxカーネル開発者のGreg Kroah-Hartman氏は2月6日、最新の安定版「Linux 3.2.5」および「Linux 3.0.20」を公開した。PCI Expressの省電力機能に関するバグを修正したもので、「アップデートするかどうかはユーザーの判断による」としている。

 3.2.5は、1月はじめにリリースされた「Linux 3.2」の安定版ブランチとなり、3.0.22はバージョン3.0の安定版となる。ともに変更点は、PCI Expressの省電力機能であるASPM(Active State Power Management)が関係したバグ1件の修正のみ。BIOSによりASPMが無効化されるのを書き直したもので、パッチを開発した開発者は2011年11月、「ThinkPad X220」でアイドル時に5Wの電力を節約したと報告している。

 Kroah-Hartman氏は米NovellのSUSE(米Attachmate)に勤務しながらLinuxカーネル開発にかかわってきたが、2月1日より非営利団体Linux Foundationに移籍、Linus Torvalds氏と同じくフェローとして安定版ブランチの開発に専念することになった。

 なお、Linuxカーネルの次バージョン「3.3」はすでにテスト段階となっており、リリース候補(RC)版がリリースされている。

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