高度な最適化機能を特徴とするオープンソースのC/C++/FortranコンパイラOpen64、バージョン5.0がリリースされる

 Open64 Steering Group(OSG)は11月11日、オープンソースのコンパイラ「Open64 5.0」をリリースしたと発表した。Open64はSGIのMIPSPro向けコンパイラ「Pro64」を由来とするオープンソースのC/C++およびFortran77/95/2003コンパイラ。対応アーキテクチャはx86およびx86_64、MIPS、IA-64、CUDAなどで、Linux環境で動作する。ライセンスはGPL 2。

 Open64は米デラウェア大学や米Intelの支援を受けたOpen Research Compiler、米HPなどが開発に関わっており、現在はOSGが開発を主導している。当初はIA-64のみをサポートするコンパイラだったが、多くの拡張が加えられたことにより現在ではx86やx96_64などのアーキテクチャもサポートしている。OpenMPのサポートやプロシージャ間最適化、ループ最適化といった高度な最適化機能を備えているのが特徴。

 Open64 5.0では、重要なバグフィックスや最適化機能の強化、コード生成機能の拡張などが行われている。最適化関連機能ではフレームポインタ最適化機能が追加されたほか、構造体に関する処理の効率化、ベクトル化機能の強化などが行われている。SSE 4.xやACX、FMAといった命令セットを利用したコード生成機能も改善されている。

Open64
http://www.open64.net/

Open64プロジェクトページ
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_open64/