FreeBSDカーネルのサポートも加わった「Debian 6.0」(Squeeze)公開

 Debian開発チームは2月6日、最新版「Debian 6.0」(Squeeze)をリリースした。2009年2月にバージョン5.0(Lenny)を公開後、2年ぶりの最新版公開となる。FreeBSDカーネルを採用した「Debian GNU/kFreeBSD」が実験的に加わったほか、多くの変更が加えられている。

 Debian 6.0では、Linuxカーネルベース(「Debian GNU/Linux」)に加え、カーネルをFreeBSDとし、その上でDebian/GNUユーザーランドを利用できる「GNU/kFreeBSD」が導入された。GNU/kFreeBSDは、LinuxカーネルをベースとしないシステムとしてDebianでは初となる。32ビット版および64ビット版の2つが用意されているが、Debian 6.0のGNU/kFreeBSDは技術プレビューという位置付けで、高度なデスクトップ機能など一部対応していない機能があるとのこと。

 また、フリーではないファームウェアを含むパッケージが「non-free」に分類され、デフォルトでは有効化されないようになった。これにより、ユーザーは完全にフリーなシステムを利用できるという。そのほか、依存関係ベースの起動システム導入により起動時間が短縮されるなど、多数の機能が強化されている。

 Linuxカーネルのバージョンは2.6.32で、デスクトップ環境としてKDE PlasmaやGNOME、Xfce 4.6、LXDE 0.5などが利用可能。そのほか、OpenOffice 3.2.1やMySQL 5.1.49、PostgresSQL 8.4.6、Samba 3.5.6などが用意されている。ハードウェアアーキテクチャは、i386、amd64、powerpc、sparc、mips、mipsel、ia64、s390、armelの9種類がサポートされた。

 Debianは同日、Squeezeリリースに合わせてWebサイトもリニューアルしている。約13年間同じデザインとレイアウトを維持してきたが、今回、メインのWebサイト、Wiki、メーリングリストのアーカイブ、情報ブログ「Planet Debian」などで一貫性のあるレイアウトに統一された。

Debian
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