Jimmy Wales氏、Wikipedia英語版に編集モニタリング機能の導入を提案

 オンライン百科事典プロジェクト「Wikipedia」の創設者、Jimmy Wales氏が、英語版のWikipediaに「Flagged Revision」(フラグ付き改定)という編集チェック機能を導入することを提案している。コミュニティの60%が賛同しているという。

 今回のWales氏の提案は、英語版Wikipediaに、米国上院議員のEdward Kennedy氏とRobert Byrd氏が大統領就任後の昼食会の後に死亡したという不正確な記事が掲示されたことを受けてのもの。この誤記はすぐに修正されたが、Washington Postオンライン版などが取り上げ話題となった。

 Wales氏はディスカッションページ「Talk Page」にて、「Flagged Revisionを導入していれば、このようなことは100%防げたはずだ」として、この機能をオンにするよう提案している。コミュニティの約60%が同機能に賛成、反対の約40%を20パーセントポイント上回っているという。

 Flagged Revisionは、タグを利用したMediaWikiの拡張機能。これにより、登録メンバーのうち信頼できると分類されている人以外のメンバーによるエントリは、編集担当者によるチェックを受けた後でサイトに反映されるようになる。

 同機能は2008年5月よりドイツ語版Wikipediaで全面的に導入されているが、ドイツ語版では記事を編集担当が承認するのに約3週間を要しているという。Wales氏はこれを、「最長1週間(それ以下が望ましい)にする」と提案している。また、Flagged Revisionの対象は限定し、限定的なテストとして導入することをコミュニティに呼びかけている。

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